東京 吉祥寺の猫カフェ 不思議なネコの森『CatCafeてまりのおうち』

こんにちは、人スタッフです。

いよいよ夏本番といった様子ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて今回は

欝々とした梅雨も終わり、燦々と太陽が輝く城下町。

そんな日の一幕－－－

ファニー「ばあやーばあやー」

あらあら、ファニー姫どうしたの？ばあやはここですよ

ファニー「ばあやお願い！あたしを城下に連れていってほしいの！」

えっ城下へ？この前、というか、つい数十分前に遊びに連れていったばかりですよ？少しお休みになられた方が…

(ただでさえファニーちゃんはフロアでも全力で、すぐ遊び疲れて眠たくなっちゃうんだから)

ファニー「いや！城下へ…今すぐに城下へ行きたいのっ！」

もう、そんなに聞き分けのないわがまま姫は、今日のおやつのささみは抜きになっちゃうんですからね！

ファニー「いいの！どうしても行きたいんだもん！」

(なかなか強情だなあ…)そこまでいうからには、何か重大な理由でも…？

ファニー「……」

ファニー「一目でいいの…もう一度、あのお方にお会い出来ればそれで…」

『あのお方』？ファニーちゃんはフロアで誰か会いたいひとがいるのかな？

ファニー「…ええ。この前城下へ降りた時の話なのだけれど…」

 

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ファニー「ふう、やっぱり城は堅苦しくてかなわないわ！城の中じゃ、ばあやたちが毎日【ぶらっしんぐ】だとか【おひるね】だとか、うるさいんですもの！

もっと自由にやりたいの。走りまわったり遊んだり、ここはたくさんの楽しいことで溢れてるというのに、なぜばあやたちは許してくれないの…？」

 

ぽいんっ…！

ファニー「きゃ！ごめんなさい」

きびたろう「いてて…ぼくの繊細なボディが…」

ファニー「(すっごくもちもちしてる…)」

かかし「ああ…！きびたろう大丈夫？これはたんまりと治療費を頂かないとだね」

ファニー「そんな！ぶつかってきたのはそっちよ！？」

きびたろう「…んん？お嬢さん、何かいい匂いがするねえ。そう、上質なカリカリの匂いが…！」

かかし「その隠し持っているカリカリ、おいらたちにくれるっていうなら今回は見逃してあげてもいいんだよ？」

ファニー「あたしカリカリなんて持ってないわ！あなたたち！おかしないちゃもんを付けないでちょうだいっ！！」

きびたろう「ひっ…！(ちょっとかかし！この子ほんとにカリカリなんて持ってるの？そんな風には見えないし、そ…その…なんだかてまり姐さんみたいでこわいよ…！)」

かかし「(だってカリカリの匂いがするのは確かだよ！最近入ってきた新人猫だし、きっと人スタッフがおやつを持たせているに違いない！)」

ファニー「はあ、もういいかしら…あたしだって暇じゃないの！」

かかし・きびたろう「ご、ごめんなさい！」

???「おや、かかしにきびたろうじゃないか。こんなところで散歩かい？素敵なお嬢さんを連れているね。お嬢さん、お名前は？」

かかし・きびたろう「フィガロ！」

ファニー「なに？男の癖に仲間を呼ぶなんて恥ずかしいと思わないの？それにそこのあなた、自分が名乗りもしないのに無礼よ。一体…」

ファニー「！」

フィガロ「おや、これは失礼。僕はフィガロ。今は訳あっててまり組の用心棒をしているよ。あそこの姐さんには、一生かかっても返せないくらいの恩があるからね」

ファニー「…フィガロ、さま…」

てまり「フィガロ！なにをしているの？今日は遅れる事の出来ない大事な集会があるのよ」

フィガロ「ああ、すまない…それじゃあ素敵なお嬢さん、僕はこれで。また逢えたらとても嬉しいな。」

ファニー「あ、待って…フィガロさま…！」

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ファニー「という訳なの…」

なるほど！ファニーちゃんはその初恋のお相手にまた会いたいという訳なのね。

ファニー「こ、恋…!」

え、違うの？でもね、フィガロ卿だけはおやめなさい。てまり組といえば城下を牛耳る強大な組織…そんな所とつながりがあるなんて知れたら大変ですよ！

ファニーちゃんならもっと良いひとが…

ファニー「いや！フィガロさまじゃなきゃ駄目なの！ばあやのおたんこなす！うわーん！

おやつのささみ全部食べちゃうんだから！」

ああ！ファニーちゃんそれはばあやのおやつだから！ファニーちゃん？！

ファニー姫と危険な用心棒…2匹の恋は果たして…

次回へ続く！…かもしれないことはないかもしれない

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きび「ねえかかし、ぼくたちっていったい…」

かかし「ふう、ひとの恋路を邪魔するやつはカリカリに埋もれて何とやら、ってやつかな。」

 

おしまい♪